不可解、藤原猛爾弁護士 準備書面と裁判対処との落差

突如辞任した谷口弁護士の後継に、知人の紹介で選任した藤原弁護士。準備書面は前任の谷口とは対照的に理路整然と判りやすく作成し、私の納得いくもので、そこを追及すれば必ず勝てると確信できるものであったが、実際の裁判ではそのことに触れずじまいであった。特に、下記に記載した部分を追及するだけでも永和には弁明の余地がなかったと思われたのだが・・・

準備書面作成から裁判までの間に、私に知り得ない何らかの裏事情があったとしか思えない。


昭和63年11月6日 準備書面抜粋

11 本件原告の取引に杉山常好の関与したと認めるべきことについて

一 すでに、個別の事実に関して述べたように、本件の原告と被告との取引には、杉山常好の関与が否定しきれない。


この点についての事実関係と内容については、原告の陳述書である甲110、111号証に詳しく述べられているが、要約すると以下のとおりである。


① 原告と被告の間の信用金庫取引約定書(乙25号証の1)に、原告の依頼もないのに杉山が連帯保証人となっていること。

② 同様に、昭和49年10月16日付の原告と被告間の金銭消費貸借証書(乙25号証の4)にも、原告が依頼もしていないのに杉山が連帯保証人になっていること。

③ 前記第一、二事実に関連する金伊三雄振出の手形二通が、原告にではなく杉山に返還され、この二通の手形金については、杉山が金伊三雄から集金していること(もちろん、杉山が原告にその受取金を原告に渡したこともない)。

④ また、杉山が被告との取引に持ち込んだ手形で、原告には全く関係のない手形について、これが原告の持込み手形として扱われていること。


二 言うまでもなく、金融機関である被告の事務処理において、右の様な事実は、単なる事務処理、記帳の誤りということは出来ない。むしろ、なんらかの意図的な扱いをしなければかかる不自然な扱いは出来るはずのないものである。

そのことがあってか、証人として証言した被告職員らは、皆同様に意図的に杉山を知らないと証言している。

ところが杉山は、甲118号証によると、自分は原告が取引する前から被告と金庫取引をしており、また被告支店においても原告が取引を開始する前から取引があり、手形割引などは当時の谷支店長と交渉して取引していたと言っており(ただし、証言では支店長を通じての取引ではないといっている。しかし、谷支店長とゴルフに行ったことや食事をしたことを認めている)、また証言では、貸付の担当者であった檜垣を良く知っていることを明確に認めている。

この被告職員と杉山の証言の食い違いについて考えると、杉山をしっているか否か、杉山が被告との間でどの程度の取引をしていたのか等について、被告にうしろめたいことがなければ、これを否定する必要は全くないはずである。


三 ところで、原告が本件に先立って、被告との間の取引状況に疑問を抱き調査を始める切っ掛けとなったのは、右の一項記載の事実があることが判明したからに他ならない。

右事実が判明したことから原告は、被告に対してその説明を求め、かつそれを証明する資料の提出を被告に求めたのである。ところが、この原告に対する被告の対応は、原告の予想に反しており、谷支店長において、金庫は暴力団のバックがあるかのごとき、原告に対して威圧を加えるかの発言をし、檜垣において、「何億円の金を使っても金庫の面子を保ってみせる」等と発言をするなど、尋常でない応対がなされ、原告が要求した資料についてもその要求どおり原告に提供されたわけではない。

もちろん原告は、このような被告の圧力に屈することなく、次には被告本店の調査や資料の提出を求め、結局本件の取引実態を調べ、その不正が判明する毎に、刑事告訴、財務局への申告、民亊訴訟の提起などの手段を採っていったのである。

本件訴訟において、原告は入手した資料や証言により、可能な限りの調査・検討をなし、以上のような主張として整理したが、なお被告は自己の弁明のために提出すべき資料さえ、すでに廃棄した等の理由を挙げてそれを提出しない。昭和50年1月ころから問題となり、しかも被告本店の審査や、近畿財務局の調査がなされていることに鑑みると、本件原告と被告との取引に関する当初からの取引記録ないしはその資料を廃棄することなど有り得ないことである。

すでに指摘したように、原告と被告との間の取引記録はひとり被告のために作成されたものではない。当然にそれは原告のためでもある。未だにこれらの資料が提出されないということは、その記載上何らかの被告に都合の悪い内容があるからだと考えざるを得ない。特に、前記原告の取引に関して杉山が関与しているとの疑いは、今日に至るもそれが強くなることはあっても、弱まることはない。もし被告がそのような事実がないというのであれば、被告としては、杉山と被告との取引に関する資料をも提出して、原告の疑問に応えるべきである。


第四、以上、原告の主張を整理したが、それでも不明の部分は、本件取引上の信義則ないしは衝平の原則からみて、本件ではすでに述べた被告の記帳の杜撰さ、原告の意思確認の杜撰さ等の事情があることに鑑み、その個々の取引について、それが違法・有効だと主張せんとする被告において主張・立証すべきこととされるのが正当である。


以 上

私は藤原弁護士に谷支店長の「暴力団との関わり」発言を問いただすよう求めていたが、準備書面ではその件について記載をしたにも関わらず、永和の違法性を追求するための最も重要なものだったがそれに関する質問はされなかった。この点を明らかにすることによって、この裁判は勝っていたはずなのに、藤原弁護士がそれを回避したので、結果的に敗訴した。谷口と同様、永和と何らかの取引があったからこそ勝てる裁判を負けに導いたのだと思える。

また、檜垣支店長代理が私に「何億を使ってでも永和の面子は保ってみせる」といっていたが、金庫側が私の依頼弁護人に金を積んで、次々と抱き込んで裁判を有利に導いたものと思われる。

藤原が受任当初、「吉川の弁護にかかわっていたらえらい目に会うぞ」とある弁護士から警告されたと私に漏らしていたが、後に久保井元日弁連会長で永和の顧問弁護士の後輩であることがわかって、全てが一本の線でつながっていたことになり、これでは裁判には勝てないと思った。また、久保井は現在相談している柳川弁護士にも「吉川を何とかしろ」と圧力をかけている。これが正義を謳う弁護士界の現状である。